エンジニアが知っておきたい動画配信の仕組みと方法

エンジニアが覚えておくべき動画配信の方法としてご紹介するのは、ストリーミング配信とダウンロード配信、プログレッシブダウンロード配信の3種類です。ストリーミング配信とは、インターネット上で動画を再生する配信方法です。HuluやUSTREAM、YouTubeのライブ映像などがこの手法で配信されています。端末にデータをダウンロードさせない方法なので、情報漏洩のリスクは低めです。ただし、閲覧制限をかけないとデータをコピーされてしまう可能性があります。
ダウンロード配信は、動画をパソコンなどの端末にダウンロードしてから閲覧する配信方法です。ダウンロードが完了していれば、通信環境下になくても動画を閲覧できるため、安定的に動画を再生させることができます。社外秘の内容を含む動画をダウンロード配信にしてしまうと、端末を紛失した際に情報が漏洩するリスクが高まります。
プログレッシブダウンロード配信とは、パソコンなどの端末に動画をダウンロードしながら再生する方法です。プログレッシブダウンロード配信という言葉そのものはあまり耳慣れないかもしれませんが、YouTubeやニコニコ動画をはじめ多くの動画配信サービスが採用しているメジャーな方法です。プログレッシブダウンロード配信では、動画データが一時的に端末に保存されます。通信環境がなくても、ダウンロード済みの動画なら再生はできます。ただし、この方法だと動画のコピーが簡単にできてしまうためセキュリティ面で注意が必要です。
企業が社内向けに動画配信サービスを導入する場合、ストリーミング配信がもっとも適していると考えられます。社内の通信環境が安定しているなら、ストリーミング再生でも十分な品質で視聴できるでしょう。ストリーミング配信ならダウンロードに時間もかからず、コピーもしにくいことからセキュリティ面でも安心です。

ストリーミング配信のメリットは、安定した通信環境がある場所では視聴が手軽かつセキュリティ面で安心できることです。デメリットは、通信環境が不安定だと再生される動画の品質にそのまま悪影響が及ぶことです。ダウンロード配信のメリットは、通信環境がない場所でも安定した品質の動画を視聴できることです。デメリットは、簡単にデータをコピーできるためセキュリティ面に不安があることです。ストリーミング配信とダウンロード配信のメリット・デメリットを比較してみてわかるのは、目的に応じて最適の配信方法を選択することの重要性です。再生のしやすさやセキュリティ面など、動画配信システムを導入する前によく考えてから配信方法を選択する必要があります。